ヴィオラがいなぁぁぁい!!!!!
これは多くのアマオケが抱えている問題です。
この記事を読んでいるあなた、どうですか?ヴィオラ弾いてみませんか?
前半はヴィオラについて、後半で「ヴィオラ的トラオムの魅力」を取り上げますので、
これらを読んで、ヴィオラに興味が湧いたら、ぜひ一度ヴィオラを弾いてみてください。
申し遅れました。
ヴィオラ弾きのてっぺーです。
ヴィオラ奏者不足のおかげで、いろんなオケに声をかけていただき、「来るもの拒まず」の精神で快諾を続けた結果、2週間に1回本番を迎えるという、とっても楽しい夏休みを過ごしております。
各団にご迷惑をおかけしないように頑張らないといけません…
そうです。ヴィオラ奏者がいないのです。
その原因のひとつが、経験者が他の弦楽器に比べて少ないということです。
数少ないヴィオラの経験者は多くがヴァイオリンからの転向組であり、その楽器の特性上、
小さい頃からいきなりヴィオラをやっている、という人はほとんどいないのが現状です。
早くても中学生からしか弾けない楽器です。
ヴィオラの分数楽器(小さい子供が弾けるようにサイズを小さくした楽器)は無くはないですがほとんど手に入りません。
分数楽器が多く存在するチェロやヴァイオリンは小さい頃から始められますが、ヴィオラはそれができないこともヴィオラ奏者が不足している原因の一つだと考えられます。
一方で、多くのヴィオラ奏者が大学から始めた初心者であり、その技術に自信がないためか、外部オケに乗りたがらないことが多いので、特に大学オケ以外のアマオケではヴィオラ不足が深刻です。
大学から始められた方でもヴィオラが上手い方はたくさんいらっしゃるので、もっと外部オケに乗れば良いのに…と思います。
さて、話を変えまして…
ツイッター等拝見しますと、ヴィオラについて正しい情報と間違っている情報が錯綜していますので、ここで(僕の経験と知識と独断と偏見に基づく)ヴィオラの知識講座を開講します!(受講料無料)
ぜひ参考になさってください。
【ヴィオラの知識講座】
⑴ヴィオラはヴァイオリンと弾き方が同じ?!
→正しい弾き方は異なります。
もちろん両方とも擦弦楽器なので、弓で弦を擦って音を出すという弾き方は同じですし、楽器を肩と顎で挟む(あるいは肩にのせる)という構え方も同じです。
ここではもう少し細かいところを見ていきましょう…
まず、ヴァイオリンとヴィオラで、弦を押さえる弓の力が異なります。ヴィオラの方が強い力が必要です。
力が弱いと、カスカスの音や薄っぺらい音が出てしまいます。特にC線(最も太い線)では顕著です。
適切な力加減が、ヴィオラ独特の深みのある豊かな音色を生み出すのです。
次に、弦を押さえる指の力もヴァイオリンより少しだけ強くないといけません。ヴァイオリンと同じように押さえていては、音が鳴りません(下手くそなフラジオレットみたいな、裏返ったような音がなったら押さえる力が足りていないです)
それから、ヴィブラートのかけ方も異なります。ヴィオラはヴァイオリンと同じような細かくヴィブラートをかけてしまうと、ヴィブラートが聴こえなくなってしまいます。ヴィオラのヴィブラートは細かくしない豊かなヴィブラートなのです。
以上、ヴァイオリンとヴィオラの弾き方の違いでした!
僕はヴァイオリンを10年ぐらい弾いてからヴィオラを弾きましたが、ヴィオラが人前で弾けるようになるのに少なくとも3年はかかりました。(演奏技術レベルを年数で語るのはあまり好きではありませんが…)
いまでも正しくヴィオラが鳴っているかどうか研究を続ける必要があります。
何が言いたいかというと、ヴァイオリンを1、2年やっただけの人にヴィオラを与えて弾かせるのは、とっても難しいことなのです。
未経験者には初めからヴィオラを弾かせるべきです。(大学オケ各位、よろしくお願い致します)
⑵ヴィオラのドイツ名 Bratsche (ブラッチェ)の由来は、ヴィオラの上に腰掛けた時の音だと言われています。
(嘘です)
⑶天皇陛下はヴィオラを演奏される?!
→ホント!!
天皇陛下はもともとヴァイオリンを学ばれており、学習院大学時代にヴィオラを始められました。
(大学時代は音楽部管弦楽団に所属。)
現在でも、学習院OB管弦楽団でたびたびヴィオラを演奏されています。
ちなみに上皇陛下と愛子さまはチェロを、美智子上皇后陛下はピアノを、雅子皇后陛下はピアノやフルートを演奏されるそうです。
ちなみに、令和初の国賓として来日したトランプ米大統領は、天皇陛下にヴィオラを贈られたそうです。
⑷ヴァイオリンよりヴィオラが優れている点は?
→ヴィオラの方が長く燃えます。
(ヴィオラジョークですよ?!)
⑸ヴィオラは高弦?低弦?
→中弦!!(諸説あり?)
高音部記号(=ト音記号)を使う弦楽器が高弦、
中音部記号(=アルト記号=ハ音記号)を使う弦楽器が中弦、
低音部記号(=ヘ音記号)を使う弦楽器が低弦、
というどっかで聞いた正確かどうか分からない情報をいまだに僕は信じています!
ただヴィオラは、時にはヴァイオリンと共に弾いたり、またある時にはチェロと共に弾いたり、楽器の高弦と低弦の役割を両方果たせる、とっても都合の良い楽器なので、高弦に入れられることもありますし低弦に入れられることもあります。それがヴィオラの良さでもあり強みでもあります!
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さてやっと本題の、ヴィオラ奏者から見た「トラオムの魅力」ですが、私はトラオム初参加でトラオムの経験がほとんどありませんので、今回でトラオム3回目の出演となる、わいないさんに(LINEで)お話を伺いました!
てっぺー:「いま、来週日曜日にトラオムHPに掲載予定のブログ「ヴィオラ奏者から見たトラオムの魅力」という記事を書いていて、ヴィオラについてはたくさんかけたのですが、肝心の「ヴィオラ奏者から見たトラオムの魅力」がかけなくて、困っています!!トラオム3回目のわいないさんは、何が魅力だと思いますか??」
わいない氏:「とりあえずミスってでもフレーズを取りに行くところ!大概ヴィオラが苦しむ原因のひとつに周りが遠慮しすぎ(受け身だから?)なせいで自分たちも入り場所が分からなくて落ちてしまう…ってことが多い印象で。トラオムには(音を)合わせない逞しさがどのパートにもあるから、いざ合わせるときにすんなり合うし、ヴィオラの存在感が真に発揮できる そんな気がしてます!」
て:「なるほど…周りが遠慮しすぎというのは、ヴィオラパート内で受け身の人が多いということでしょうか??」
わ:「いや、オケ全体の話が主部分ですね…ヴィオラ自体の話もそうなんですけど」
て:ということはトラオムは団員一人ひとりが音楽に対して積極的だから、ヴィオラも弾きやすい、ということですね!」
わ:「まとめるとそうなります!」
て:「先ほどの「(音を)合わせない逞しさ」は音楽に対しての積極性の表れだと思いますが、
いざ合わせるときにすんなり合うのはなぜでしょうか??」
わ:「積極性がある故に米さん(指揮者)が指示を最小限にしても全員が「合わせる」という行為に集中できるから…ですかね。合わせる、というのが語弊が強くて、ピースがハマる、的な…ううん難しい」
て:「ピースがハマる…そこにヴィオラもハマりやすい…ということですか??」
わ:「もともとヴィオラが「つなぐ」役割の強い楽器だと思っていて、だからこそトラオムだとピースがハマりやすい、です」
て:「いい言葉ですね!ヴィオラは「つなぐ」楽器…それを生かせるのが、トラオムの積極性と、それ故のピースへのハマりやすさ、ということですね!」
わ:「そうですそうです」
て:「文章だけでは難しいところもありましたが、お忙しい中わざわざありがとうございました!」
わ:「🙏」
以上インタビューでした!
わいないさん、本当にありがとうございました!
ヴィオラを必要としているオケは、たっっっっくさんあります。
この長いブログを最後まで読みきったあなた、ヴィオラに興味を持ったあなた、
これを機にヴィオラを始めてみてはいかがでしょうか。
(文責:てっぺー)