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楽譜の行間を読む

今月の練習は楽譜の行間を読む場面が多く出てきました。

「このクレシェンドってどのくらいしよう?」
「何も書いてないけどここはちょっとためるよね」
「ここって上昇音形とともに前進するニュアンスあるよね」

といった話し合いが活発に行われました。
そして言葉で解決するよりも、何度も合わせながら程度を探っていく練習がメインとなりました。

練習の中で度々指揮者が口にしたのは「今の、楽譜にはあんまりメモらないで!」ということでした。
それはブラームスが楽譜にそう書かなかったからです。ブラームスは自身の曲を演奏するときに、楽譜には書かれていないテンポのゆらぎを表現したと言われています。演奏するときはゆらぎをかけるのに楽譜に書かなかったのは書くことによって極端になることを恐れたからと言われています。つまり楽譜に書かないことには理由があったのです。
作曲者が意図的に書かなかったのなら、やはり「ここはためる」といったことを楽譜に書くのはやめた方がいいのではないかということです。

楽譜には書かれていないけれど表現上加えてみるときは、アンサンブルの中で微妙なさじ加減を調整していく。
これがトラオムなりのブラームスへの向き合い方です。この駆け引きは本番中ですら行われることになるので、そのあたりも楽しみに聴いていただけたらと思います。

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